[1151-201601] 革靴メーカーの現状を嘆くならお金を出して買いましょう。それが無理ならせめて自分の後継者を育てましょう。

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昔私の好きな海外ドラマでこんな台詞(字幕翻訳ですが)がありました。

家族を精一杯愛せ。愛し尽くせなかったと後悔するな。

前回、雑誌「クウネル」のリニューアルの話題について触れましたが、AmazonのレビューやTwitterでの呟きを眺めている内に、これは雑誌に限らず革靴でも同じ事が言えるなぁ、と思ったのです。

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もし、今まだあなたの好きな靴メーカーが残っているのであれば、常日頃から買いましょう。そのメーカーなりお店にお金を落としましょう。廃業、閉店してから幾ら悔やんでも手遅れです。

またそのメーカーがデザインや作りで方針転換してから「昔の○○は良かった」と言っても、自業自得です。あなたをはじめ、そういう昔の○○を好きな層が今も継続して買い続けなかったから悪いんです。

最近の○○は妙にデザインに走りすぎてる?高くなりすぎた?色気づきすぎた?
それはそうした靴が売れているからです。今、そのメーカーにお金を出している人がそういうモノが好きなんです。

広告や人件費などが上乗せされて一気に高級ブランド化してきた?日本だけ高い?仕方ないです。だって今そのブランドの靴をただ単に好きなだけではなく、実際にお金出して買っている人たちがそういうのを望んでいるんですから。

私たちの好きな靴の魅力を伝えていきましょう。

「そうは言っても昔と今では事情が違う。そう何十足も買い続けられない。」

と思われる方も多いと思います。昔は若かったから金使えたんだ。けれど最近は靴の値段も上がったし、私にも守るべき家族が出来た。色々他にも金がかかる。

そうした理由は分かります。私も最近は以前ほど勢いよく靴を買えなくなりました。

けれど、それならば後継者を育てましょう。そんな私たちの好きな靴の魅力を伝えていきましょう。私たちの代わりにそのメーカーにお金を使える人材を作りましょう。

もし好きな靴の形やイメージ、そしてコダワリがあるのであれば、それを自分の中だけや、仲間内だけで共有するのではなく、またひっそりと楽しむのではなく、その魅力を伝えましょう。私たちが伝えないから、その良さが伝わらないんです。

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私にも好きな靴があります。いつまでも残って欲しい靴があります。

私にも好きな靴のイメージがあります。そしていつまでも残って欲しい形があります。例えばロイドフットウェアの靴。私の革靴の原点です。気がつけばついに青山店と銀座店が統合して、銀座店一店のみになってしまいました。果たしていつまで残っていてくれるでしょうか。

[0234-201406] ロイドフットウェアの靴べら – 色々な想いとともに、当時の苦い経験も思い出させてくれる、原点。 | Life Style Image

けれど、私はもし今ロイドフットウェアが思い切り方針転換して若者受けする、現代的な靴を売り出したとしても、いや、それどころか店を畳んでしまっても何も言えないんです。何故なら最近私は全くロイドフットウェアで靴を買えていないからです。お金を使っていないんです。

でもそんな時がきたら私は言ってしまうと思うのです。今回の雑誌「クウネル」のリニューアルで☆1つをつけて惜しみ、悲しみ、二度と買いません、と言っている人と同じような言葉を。

これ以上美しい「星一つ」のレビューを見たことがない 静かに荒ぶるリニューアル『クウネル』のamazonレビューが話題に – Togetterまとめ

以前の「クウネル」を惜しむ人たちのレビューを見ていると大半の方は定期購読をされている方のようです。それならばその気持ちは分かります。突然一言も言わずに方針転換されたらそれはショックです。

けれど、私はコンスタントにロイドフットウェアで何かを買っている訳ではありません。その良さを次の世代なり他の方に伝えることすら出来ていません。そりゃ、店舗も統合されるし、数年後に無くなっていても何も文句は言えません。

もし今、まだあなたの好きな靴がこの世に残っているのであれば。

お金出しましょう。

「そんな身も蓋もない。世の中お金だけではない。」

確かにその通りなんです。流行とは無縁で自分のスタイルを貫き通すことも美しいと思います。素晴らしい事です。けれど、お金を出すということも、応援の一つであり、そのブランドを支える大きな力でもあるんです。続いていくにはお金が必要なんです。

だからこそ、もし今、まだあなたの好きな靴がこの世に残っているのであれば、そのメーカーが出し続けているのであれば、お金を出して買いましょう。もし自分が買えないのであれば、代わりに買ってくれる誰かにその良さを伝えましょう。無くなってしまう前に。まだ間に合います。

お金の話になると嫌な顔をする人も多いと思います。勿論法制度の問題もありますが、日本には寄付をしたり、誰かをお金で支える、という文化があまりありません。ボランティア、無償奉仕が尊ばれる社会です。けれど、メーカーに無償奉仕を求めたら、誰が支えるんでしょうか。

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冒頭の言葉です。

家族を精一杯愛せ。愛し尽くせなかったと後悔するな。

家族はもちろんのこと、自分の好きな雑誌でも、革靴でも、失ってからその大切さに気付いても遅いんです。まして失うまで全く支えようとしてこなかったのであれば。

と言うことで、これからも私は一人でも多くの方に私の好きな靴の世界を知ってもらいたい、あわよくば買ってもらいたい、と思いながら文章を書いていきたいと思います。

だって、嬉しいじゃないですか。お手入れの文化が根付いたら。ストチやプレーントゥを愛用する人が増えたら。あくまで私の主観ですが。

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2016.03.03

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