[革靴] 50年以上続くのにはそれだけの理由がある。履いてきた人とその家族の数だけ物語がある。国産靴の雄、リーガルを想う。

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紳士靴ブランド、というと何を思い浮かべるでしょうか。あの愛読する雑誌の激賞する「これぞ一生もの。革靴の究極の一足」を擁する英国高級紳士靴ブランドでしょうか。それともあの至高の靴職人の作るフルオーダーの靴でしょうか。

私も10代の終わりから今に至るまで、数多くの革靴を買ってきました。また、実際に仕事にしたこともあります。そんな私には、真っ先に思い浮かぶブランドがあります。

それが国産靴の雄、リーガルです。

REGAL

日本を代表する靴メーカー リーガル(REGAL)のブランドサイト
画像は http://www.regal.jp/ からお借りしました。

リーガルといえば、ちょっと革靴好きをこじらせてしまった方にとっては「えっ?リーガル?」と冷ややかな目で見がちなメーカーです。最近では少し薄れてきたようですが、リーガルと言えばおっさん靴、疲れたサラリーマンのくたびれた靴といった、ちょっと悲しいイメージを持たれている方も未だに多い。

かと思えば、「リーガルなら間違いない。でもちょっと硬くて痛いし、高いよね。」と言われる方や、いつもお父さんの履いていた憧れの靴、もしくは自らの半生をともに歩んできた相棒として様々な思い出とともある方、など様々です。

これほど知名度があり、また人それぞれに異なるイメージを持った不思議な国産靴、それがリーガルなのかな、と思っています。

日本を代表する「全国どこででも、街の小さな靴屋でも買える」革靴メーカー。

いつも更新を楽しみにしているサイトのこちらの記事を読んで、ふと思いました。

リーガルは革靴のリーディングカンパニーとして多くの従業員を抱えているがゆえに、国内での大きな市場に向けた安価なラインも展開しなければ会社の経営上立ち行かなくなってしまう。それが安物ブランドっぽさを与えてしまうのだけれど、上級(あくまでもリーガルの中で、という意味)ラインでは昨年の01DRCDといいこのW10BDJといいときどき渾身の作が出てくる。ぜひこういうラインを単なるイヤーモデルにしないで、長く定番化するように期待したい。

国産靴。最近は少し変わってきましたが、元来靴好きからはあまり注目されず、興味のない人には履き潰される、あまり意識されることのない、存在感の無い靴でした。けれど作りはしっかりしていて、国産靴は素晴らしいと思うのです。そんな国産靴について毎回かなりしっかりと書かれているので、靴に対する考え方も含めて、色々と勉強になります。

リーガルは日本発と思われている方も多くなってきましたが、元々はアメリカのブランドです。1961年に日本製靴(当時)が米・ブラウン社(現クラレス社)と契約を締結し、日本に初めてブランドとして上陸します。VANと組んだり、その後における日本の紳士靴やアイビー文化に果たした役割は非常に大きく「学生の頃からリーガル」というお父さまがたも多いと思います。その後1990年代に入って名前ごと買い取り、今はリーガルコーポレーションとして私たちにもお馴染みのブランドとなります。

なんて書くと、人によっては「じゃあ最近まではアメリカで作ってたのか」と思われるかもしれませんが、あくまで「リーガル」ブランドとして出していただけで、靴自体は日本製靴(現リーガルコーポレーション)が作っています(このあたり、非常に端折っているので誤解される方がいるかもしれませんので、念のため)。

勿論日本には素晴らしい職人さんや小さな工房、お店から小さなメーカーまで、たくさんの靴があるけれど、日本どこでも買えて、修理体制も整った、大きな会社となると、リーガル以上のメーカーはなかなかありません。いや、国内だけでなく、海外を見渡しても見つけるのは難しいかもしれません。

これだけ大きなメーカーだと、商品展開も大変だと思います。大きくイメージを変えることは難しく、定番は出し続け、かといってそれだけ出していれば良いわけではなく、多くのロスを出しながらも大量に様々なモデルを毎年出しては廃番にしていかなければ、これだけ大きなグループとなれば、関係する多くの社員を養っていくことは出来ません。大きい、って凄いことだけれど、同時に非常に難しいことでもあります。

日本にも素晴らしい靴があることをもっと多くの人に気づいてほしいと思う。

リーガルに関しては、思い入れのある方も多いです。だから単なる靴好きの若造がこのブランド、メーカーについて語ることなんて恐れ多いことではあるのだけれど、私はリーガルが好きです。

このブログでは常々「社会人になって数年はストレートチップだけでも良いくらい。」と書いてきました。その考えは今も基本的には変わりません。ただ、そんな私でも、リーガルの代表作として既に50年近く、まったく形を変えず作られ続けてきた名靴、2504NAだけは足に合う合わないではなく一度は買って試してほしい。履き込んでみてほしい。と思っています。

[革靴] 昭和から平成にかけて、全く形を変えず日本人の足元を支え続けてきたベンチマーク的革靴。REGAL 2504NAの魅力。

2015.07.02

そしてもし気に入ってくれたのであれば、この2504NAの黒を2足、ブラウンを1足でローテーションしてほしいな、と思っています。腕には同じく昭和から続く名作腕時計SEIKO 5。休日はCASIO STANDARD DIGITAL。それも気負わずサラリと履きこなす、着けることが出来たら、本当に素敵だなぁ、と思います。

[0225-201406] 50年変わらず、世界で愛されて今も出続けるSEIKOを代表する時計 SEIKO 5 Automatic

2014.06.06

[0199-201405] 変わらず作り続けられる、って凄いことだと思う。CASIO STANDARD DIGITAL

2014.05.20

日本におけるリーガルの果たした役割を追いながら、日本のファッションだったり、高度経済成長期の日本について知ることは、そして、そんな歴史の中を歩んで存在してきたこれらのものについて考えることは、とても楽しいし、勉強にもなると思うのです。

靴といえば履き捨て靴か高級靴ブランドしか思い浮かばない方にこそ履いてみてほしい。

私はこのブログで日々偉そうに革靴について書いてきていますが、20台の頃は「ジョンロブ以外の靴を履く時間がもったいない」などという今思えば恥ずかしくなるようなことを思っていた人間でした。うん、書いていて辛い。あまり思い出したくない黒歴史だ。

[1244-201605] 私たちが靴に興味を持ち始めた頃にやりがちなこと。そして昔私がジョンロブ(John Lobb)だった頃。

2016.05.04

リーガルは前述のように日本を代表する「全国どこででも、街の小さな靴屋でも買える」革靴メーカーとなってしまったために、中途半端に革靴に興味を持った人は素通りし(履かず嫌い)、全く興味が無い方にとっては「少し高い」から買わないか、もしくは自分が履いている、という意識もないまま過ごしてしまう、という悲しい立ち位置のブランドでもあります。

これほど価格帯も幅広く、1万円以下からビスポークまで展開しながら、あまり話題にならない靴も珍しいともいえます。

だからこそ、是非履いてほしいのです。四の五の言わずにまずは試してみてほしい。

ただ、その際に、あまりに数がありすぎて、またモデルチェンジも早くて、リーガルという顔が見えにくいのも確かです。そこで、先程挙げた50年近く続く定番靴を「合う合わない」は置いておいて、ひとまず履き込んでみて欲しいのです。

例えば仕事用であれば、永遠の定番、2504NAを。

休みの日にはこれまた「THE REGAL」とも言える代表作、2235NAを。

2235NA【REGAL】型押し加工の革底ウイングチップ 「リーガルの定番」 | リーガル公式通販サイト

長く続くには、それだけの理由があります。そして、自分の靴のサイズ感、フィット感を改めて考えさせられるきっかけになるかもしれません。それくらい、リーガルは私たちに多くのことを教えてくれる、気づかせてくれると思っています。

結果として合わなかったとしても、それでも構いません。それでも得られるものがあるから。

それが、55年近くも日本で愛され続けている、このブランドの魅力であり底力でもあると思っています。

このブログの「靴のお手入れ」と「靴の選び方」が一冊の本になりました。

今回の文章も含め、今までこのブログで200以上書いてきた「革靴のお手入れ」と「革靴の選び方」に関する内容に加筆、修正してまとめたものをAmazonのKindle書籍として発売しました。

前半で皆さんが「何か特別で面倒なもの」と考えてしまいがちな靴磨き(本書では「お手入れ」)について、また後半では多くの方が陥りがちな革靴の間違った選び方(主にサイズ)についての誤解を解きたいと思います。

Kindle書籍、というと「Kindle端末」が無いと読めない、と思われている方も多いのですが、お使いのスマートフォンやタブレット端末でも「Kindleアプリ」を入れることでお読みいただけます。スマホに入れて、いつでも気が向いたときに目を通せる、いつも手元に置いておけるものを目指して書きました。また、Kindle Unlimited会員の方は、今回の書籍は無料でお読みいただけます。

この文章をきっかけに、より多くの方にとって「革靴って痛いと思っていたけれど、ちゃんと選べば意外と快適なんだな」「靴磨き(お手入れ)って何も特別なものじゃなくて、毎日の歯磨きや洗顔のような日常なんだな」と感じて頂き、より革靴を身近なモノに感じてもらえたら、と願っています。

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2016.03.03

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