[1236-201604] そもそも靴に「マストバイ」はありませんが、それでもユニクロ&ルメールのキャンバススリッポンを購入したいあなたへ。

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何を今更な当たり前の話ですが、靴に「マストバイ」はありません。もちろん学校指定の上履きや、専門職、技術職など、その靴でなければならない場合を除いて、です。

とはいえ、「マストバイ」だ「珠玉の名作」だ「5年に1度出るか出ないか」など言われ、店頭でも品薄状態が続き、ネットでも絶賛の声を絶え間なく眺め続けていると、何となくマストバイな気がしてきてしまったり、買い逃してはいけないような気がしてきてしまうから不思議です。

実際私も今回は白に続いて黒も購入しました。発売日翌日から今日まで帰省していたのですが、帰省当日の昼に地元大型店に在庫が復活していることを知り、妻と買いに行き、履き替えて帰省しました。

1236-201604_UNIQLO AND LEMAIRE 01

この数日Twitterでは色々呟いていますので、既にこの後の展開は予想できる方も多いかもしれません。ここ数日ありがたいことにこのユニクロルメールコラボのキャンバススリッポンの記事2つだけで普段の平日のPVと同じくらいになっております。ただ、それ以外の記事には全く影響がないのは大変寂しいですが。

[1235-201604] ユニクロ&ルメール キャンバススリッポン購入。マストバイの珠玉の名作だろうが何だろうが関係なく伝えたいこと。

2016.04.26

[1232-201604] 「5年に1度出るか出ないかくらいの珠玉の名作」らしいユニクロ&ルメールのキャンバススリッポンを買うあなたへ伝えたいこと。

2016.04.25

当ブログは靴の選び方とお手入れに関して暑いくらいに繰り返し書いております。(勿論それ以外もありますが。)一部で甲高幅広甲高幅広と口うるさい上から目線の人と言われております。

そこでこのキャンバススリッポンを買うのであれば、そして何の因果かこのブログのこの記事にたどり着いてしまったあなたに、ついでにこのブログお馴染みの視点を一つでも持ち帰って頂ければ、と思います。

えっ?このキャンバススリッポンを使ったコーディネートじゃないの?と他のページに飛ぼうとされたあなた。損はさせませんので折角なのでもう少しだけでもお読み下さい。

靴の選び方とお手入れネタで120記事近く似たようなことを書いている私の主張。

商品レビューや感想、呟き等を眺めていますと、幾つか誤解されているな、と感じる部分があります。今回折角このキャンバススリッポンで私(とこのブログ)に出会いましたので、ついでにその誤解を一つでも解いて貰えると嬉しいな、というのが今回の趣旨です。あ、マストバイというのは別にどーでも良いです。好きにして下さい。私も気に入ってはいますので。

誤解1:スリッポンは夏場に快適。汗かきの私にはキャンバススリッポンが最適♪

ありません。余計汗かきます。そういう目的で買うなら、やめましょう。

[0211-201405] 暑くなってきたので、革靴の中の汗とムレと不快について考えてみる。

2014.05.30

[0525-201501] 「汗かきだから大きめのサイズで中敷き」なんて考えるから益々汗かくんです。靴選びでやってしまいがちな勘違い。

2015.01.11

そもそも、蒸れる、汗かき、と言いますが、何故汗かくんでしょうか。そんなに靴の中、熱いですか?

靴の中の蒸れと汗の大半の原因は、暑さではなく足の緊張。

勿論ブーツなどはまた少々事情が変わってきますが、基本的に靴の中の蒸れと汗の大半の原因は足の緊張によるものです。

何故足が緊張するんでしょうか。靴の中で足が安定しないからです。靴が脱げないように、歩きにくくないように、足に無意識に力が入るからです。

緊張すると人は汗をかきます。手に汗握る、というのと同じで、手足は元々汗をかきやすいのです。

では何故無意識に力が入るのか。サイズが合っていないからです。もしくは、足に力が入ってしまうタイプの靴だからです。もうおわかりですね。スリッポンだからです。

「履きやすさ」と「歩きやすさ」は別だということに気付いて欲しい。

もちろんどんな靴でも汗をかきます。ただ、スリッポン、ローファーなど、紐の無い靴は基本的に紐靴以上に足に負担を与えます。何故なら紐で調整が出来ず、足の上に適当に乗っている、単に被さっているだけの状態だからです。スリッパ履いて一日歩きまわると足疲れませんか?

何故あなたはスリッポンを選ぶのでしょう?

もちろんファッション、というのは大切です。服装に合わせて、というのはとりあえずここでは置いておきます。それは勿論構いません。

ただ、履きやすい、と言うのであれば、履きやすい靴は脱ぎやすい、ということは、脱げやすい、ということは既におわかりかと思います。

脱げやすい靴は歩きやすいですか?

靴の中の蒸れ、足への負担、疲れにくさを考えるのであれば、紐靴一択です。

ただ、脱ぎ履きしやすいように紐を適当に緩くお飾り程度に結んだきり一度も解いたことが無い方が大半なのですが、それではスリッポンより若干マシな程度です。

[0560-201501] 靴紐ちゃんと結べますか?デビッド・リースの人生の教科書で「正しい靴紐結び」を学ぶ。

2015.01.20

それくらい、スリッポン、ローファーというのは本来足に負担がかかるものです。そして、人間の身体というのはそういうものに必死に適応しようとします。なので、普段からスリッポンを履いている方は、慣れてしまっているので足に相当負担をかけているということに気付きにくくなります。

緊張している状態に慣れてしまっているので、足の緊張で汗を大量にかき、大量に汗をかくことで益々靴の中が不快になり、余計に緊張して汗をかく、という悪循環に気付きません。

つまり、夏は暑いからスリッポン、というのは、体感的、気分的な暑さは多少和らぎますが、靴の中は紐靴以上に不快、蒸れ、不衛生になっている、ということを理解した上で選びましょう。

[0277-201407] マドラスチェックで惑わせるはずが、朝からトイレが近くて戸惑った。

2014.07.16

誤解2:靴擦れするからサイズを大きくする。大きめを選んで中敷きで調整。

靴擦れ。今回も早速靴擦れレビューが出てきているようですね。勿論中には小ささが原因の場合もありますが、大半は大きくしたことで起こります。何故でしょう?

キャンバススリッポンはまだ柔らかい分、革靴ほど分かりやすくはありませんが、そもそも靴擦れと一言で言っても、人によって何を靴擦れと言っているかが違います。

  • 踵の擦れ。靴擦れです。
  • 足裏のマメ。これも人によっては靴擦れと表現します。
  • 屈曲部分が食い込む。これも靴擦れの一種かもしれません。
  • 指が当たって痛い。これを靴擦れという人もいます。

さて、これらの原因は何でしょう?

靴擦れ、痛さを避けようとして大きめを選んだ時の方が靴擦れは多い。

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屈曲部分が食い込む」という場合はもう単純に靴の木型との相性の場合が多いです。勿論大きくすることで、屈曲部分がズレて解消する場合もありますが、大きくすることで却ってよりシワが大きく入って余計食い込む場合もあります。

踵の擦れ」。これ、革靴であれば若干、革が固くて踵周りが馴染んでいないことで起きる場合もありますし、小さい場合もありますが、大きいことで、足が靴の前の方に滑り始め、踵部分に空間が出来てしまうことによって、歩く度に擦れ続けて痛くなる場合がほとんどです。

時々勘違いされる方がいる、踵部分に指一本入る靴が適正サイズ、という言葉。これを良く考えずそのまま捉えてサイズを選び、実際に歩き始めた途端に指一本入るほどに空間が出来てしまう人も結構多い。これ、大きすぎです。

足裏のマメ」。これは誤解1とも関連しますが、何故マメが出来るのでしょうか。靴の中で足がズレるからです。でもズレるだけなら誰でも常に多少はズレます。

原因は、足が緊張して不自然に力が入った状態で、靴の中で汗が多くなり(足が濡れてしまい)その状態で摩擦が続くからです。

足が緊張?先ほども出てきましたね。何故緊張するのか。

最後。「指が当たって痛い」。何故当たるんでしょうか。そもそも履いた瞬間から当たるような靴ならあなたは選ばなかった筈です。歩いている内に当たって痛くなってきた。そういう場合が多いのではありませんか?

もちろん足が浮腫んできて、足が疲れてきて、夕方に足が横に広がった結果、という場合もありますが、大半は、大きめのサイズを履いて、足が前にズレて、ズレないように中途半端な重心のかけ方をして、指に負担がかかる。また、指が突っ込む、当たる、というパターンです。

もちろん、これを読まれた方の中には、それ以外の原因もたくさんありますし、足の専門家からすれば、表現や原理に間違いは色々見つけられるかもしれません。揚げ足取りをされたい方もいるかもしれませんが、とりあえず私が今回たったこの程度の文量で誤解も承知の上で伝えたいことは、

単にサイズを上げるだけでは解決する問題ではない

ということです。足ってそれくらい繊細で、色々な原因が考えられる。だから足に合う靴を探すのはプロでも難しい。微調整が難しいスリッポンなら尚更、です。

大きめ買って、中敷き敷けば、ますます踵が脱げます。

結構皆さん、簡単に中敷きで解決すると思っているんですが、中敷き一つとってもオーダーメイドから100円ショップまで多々あります。単にサイズ0.5cm以下の微調整をするのが中敷きではありません。あと、汗で蒸れるので中敷きが必須、と敢えてワンサイズ上げて中敷きを敷く、という方も結構いらっしゃいますが、これも根本の原因を取り除かない限り同じです。いや、むしろ悪い。

そして、スリッポン、ローファーと呼ばれるタイプの靴は、中敷きを入れればますます踵が浅くなります。また、元々これらの靴は紐靴より履き口が大きい(広い)んです。余程その靴でなければならない、その靴じゃなきゃ嫌だ、という自分にとってのどうしても譲れないマストバイの理由が無い限り、中敷き入れてまで選ぶ必要は無いと思います。中敷きを入れるくらいなら、まだ靴下の厚みで調整して下さい。それでも全ては解決しませんが。

[0396-201412] 「大きければ中敷き入れれば良い。」簡単便利な靴の中敷きについて今日はじっくり考えてみる。

2014.12.10

マストバイではありませんが、楽しんで履くには充分良い靴だと思います。

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私は好きです、このキャンバススリッポン。だって白黒両方買ってるんですから。この二足を買って、さぁどう組み合わせようかな、とか、色々想像出来るのは本当に楽しい。そして、このキャンバススリッポンを肴に色々話が出来るのが楽しいです。実際Twitterでもこのキャンバススリッポンに限らず、そんな会話(一方的なツイートとは別に)を楽しませてもらっています。

3,000円でこれだけ楽しめるのであれば充分です。だから、欲しいな、と思う方は気にせず買って、楽しいな、で良いと思います。

マストバイではありませんが、楽しんで履くには充分良い靴だと思います。私は白黒どちらも好きです。

ということで、ここまで上から目線で何様のつもりだ主張を書き連ねてきましたので、最後に「そんな説教聞きたくなかった、損した」方に、履かれる上での簡単なコツを靴屋目線で書いてみたいと思います。

撥水スプレーは非常に効果的ですが、もう一つ、意外と忘れがちなこと。

皮脂汚れです。

よく靴屋さんでとても綺麗なスエード靴なのに、店頭品のつま先が汚いことにガッカリしたこと、ありませんか?

皆さん、靴を手に取る時、靴のつま先を持つんです。ダメなんですが。で、1人や2人なら大したことないんですが、一日に何十人もつま先を触るので、つま先に指の脂がどんどん付着するんです。スエード靴の場合はつま先の毛が潰れてしまうので更に悲しいことになるんですが、つま先、結構皮脂で汚れます。

[0187-201405] 知っておいて損はないと思う、革靴のつま先を持ってはいけない理由。

2014.05.09

[0386-201412] 革靴のつま先を持つあなたへ。赤ちゃんを抱っこするとき、頭を掴んで持ち上げますか?

2014.12.08

靴で最も目を惹くのは、つま先部分です。この部分の傷や汚れが周りからも自分にとっても一番目に付きます。

なるべく触らないようにしましょう。店頭品もなるべく触らないであげましょう。

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これは今回のキャンバススリッポンでも同様です。泥や埃、車の排気ガスによる黒い汚れなどはある程度は撥水スプレーで防げます。ただ、皮脂汚れは直接触れる分、意外と無頓着になりがちです。

もちろんあまり神経質になると楽しめませんが、もしなるべく綺麗に履き続けたいのであれば、靴を手に取る時、履く時、脱ぐ時、などにつま先を持たないで、踵周りを持つなど意識するだけで大分変わってくると思います。

色々汚れを防ぐ方法や、綺麗にする方法はありますが。

探せば幾らでも出てきますが、あまり気にしてもかえって疲れてしまうかな、と思います。ただ、履き潰すつもりで履くと本当にアッサリ履き潰れますので、長く履こう、と思って履いて下さい。その方が綺麗に履けます。

埃は早めにブラシで落とす。毎日履かない。この辺りはキャンバススリッポンに限らず、同じです。

汚れが目立ち始めた途端、人は扱いが雑になりがちです。そして雑になり始めた途端に急速にみすぼらしく、劣化していきます。

靴が汚れるのは、外的要因よりもむしろ内的要因、自分の気持ちと愛着の度合いに依るところが大きいです。

なので、カリスマがマストバイだと言う品薄商品だから買うのではなく、好きだから、履きたいから買いましょう。愛情が一番の長持ちさせる秘訣です。これは、靴屋にいた頃にも常々お客さんに伝え続けてきたことです。伝え続けたかったことです。それがこのブログで日々偉そうに上から目線(になるのは問題ですが)で発信し続けている一番の理由です。

[1235-201604] ユニクロ&ルメール キャンバススリッポン購入。マストバイの珠玉の名作だろうが何だろうが関係なく伝えたいこと。

2016.04.26

[1232-201604] 「5年に1度出るか出ないかくらいの珠玉の名作」らしいユニクロ&ルメールのキャンバススリッポンを買うあなたへ伝えたいこと。

2016.04.25
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当ブログの「靴のお手入れ」と「選び方」が一冊の電子書籍になりました。

2014年4月から当ブログにて公開してきた200以上の「靴のお手入れ」と「靴の選び方」に関する文章をベースに加筆・修正を行い(実際にはほとんど書き直しました)、この度電子書籍として出版しました。 Kindle端末がなくても、お使いのiPhoneやiPad、Androidスマートフォンでも読むことが可能です。

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2016.03.03

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