[0382-201412] 靴職人ZinRyuさんの靴を履きながら、オーダー靴について改めて考えてみた。

スポンサーリンク

靴職人としてご活躍中のZinRyuさん。Twitterでフォローさせて頂きながら、数年前から気になっていました。

ZinRyu の靴日記 – Yahoo!ブログ

先日たまたまご縁があり、初期の頃に作られた靴を譲っていただきました。

オーダー靴が最も足に合うのかどうか。

以前店頭に立っていた時、お客さんによく聞かれました。

「オーダーメードしないとピッタリは難しいですよね。」

フィッティングが合わなかったり、相性の良い靴をご提案出来なかったのは私たちの力不足なのですが、一般的にオーダー靴のイメージはかなり良いようです。

けれど、それではオーダーしないと最適な靴は履けないのでしょうか。

オーダーが一番なのでしょうか。

オーダーは難しい。

冒頭でZinRyuさんの話題を出しておいてこの展開はまるで喧嘩を売っているように感じられるかもしれません。

もしそう誤解を与えてしまったら、お詫びします。

そういう気持ちは全くありません。

「ビスポークは三足目から」という言葉があります。一足目から完璧にフィットする靴を求めてはダメだ、と言われています。

靴職人さんにもそれぞれ経験の違いがあります。また、その職人さんの目指しているフィッティングや靴の形というものもあります。

足と、歩き方と、そして、履く人の生活と、様々な要因を全て合わせた上で、それらをどう料理するのか、靴に落とし込むのか、は職人さんの経験と価値観や世界観、センス、更に履く人との信頼関係や履く人自身の経験まで、様々なものが絡まってきます。

人が作るものだから、人同士の関係性が大切になってくる。

追記:2014年12月5日 18:20 更新

「ビスポークは三足目から」について、ZinRyuさんからご指摘頂きました。ありがとうございます。

ビスポーク靴こそ履いて欲しい。

店頭で会ったお客さんたちは別にそこまで求めている訳ではなく、今日は暑いねぇくらいの世間話のつもりでオーダー云々の話をしただけかもしれません。

いや、多分そう。私が単に小難しいだけです。

ただ、時々知人や友人と話していて、一生もののつもりでいつか一足、オーダーしてみたい、という話が出てくることがありまして。

もしオーダーしたら、勿体無いから滅多に履かないそうです。結婚式くらい、って言ってました。

勿論、その価値観を否定する気はありませんが、勿体無いです。足も歳とともに、生活スタイルとともに、普段履く靴によって、どんどん大きさも形も変わっていく訳ですから。

ZinRyuという靴職人が見える靴。

今回の靴は、ZinRyuさんが様々な実験のために履かれた靴ですので、しっかり履き込まれていますし、あくまでZinRyuさんの足に合わせて作られています。

幾ら幅や足長が近くても、ピッタリの履き心地になる訳ではありません。

けれど、ZinRyuという職人さんがどういう考えや世界観で靴を作られているのか、の一端を感じるには充分な靴だと思います。

偉そうなこと言いましたが、勿論私にZinRyuさんの何が分かるんだ、と言われれば、大したことは分かりません。

ただ、その履き心地が、面白いな、とか、良いな、とか、この土踏まずを下から持ち上げるような感じが強いところが好きだな、みたいな楽しみ方が出来るのです。

甲州印伝とコードバンのコンビでサドルシューズを作る世界観であったり、ブログを拝見すると分かる革や素材、そしてその奥の歴史や文化に対する思いであったり、そんなことをふと感じたりします。

そんなことを感じながら、昨日は一日履いて外に出ていまして、時折時間を見つけてはZinRyuさんのブログの過去の記事から、靴や足に対しての考え方を教えて頂きました。

これからも色々教えて下さい。

ZinRyuさんの研究熱心なところ、それを発信していく積極的な姿勢は、私のような職人ではないニワカのうんちく野郎とは厚みや深みが違います。

非常に面白い方だなぁ、と、まだお会いしたことはありませんが、思います。

今回の靴で、更にZinRyuさんに興味を持ちました。

オーダーの楽しみであり、魅力は、その作りやフィッティング以上に、そうした作り手との絶妙な距離感にあるのかな、と思います。

私がこのブログで書いているのは、一人の靴好きであり、既成靴の一販売員だった者の視点に過ぎません。

私が他の人に合わせて作られた靴に興味があるのは、ビスポーク靴だからフィッティングが良いということではなく、その靴を作った職人さんの顔が既成靴以上に見えると思ってしまっているからかもしれません。

ZinRyuさんにはこれからも、また違った視点と知識、経験を教えて頂きたいなぁ、と思っています。

ありがとうございます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク