[旅する鞄、靴、時計] 01 ー 池田 威秀さん(日本とブラジルを行き来する、アマゾン熱帯魚の研究者)と旅するモノたち。

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私は人の鞄の中身を見せてもらうのが好きです。(もちろん勝手にではなく許可を得た上で。)常日頃から持ち歩いている鞄の中には、その人の趣味嗜好や生活スタイル、コダワリや生き方などが詰まっているからです。そこから出てくる色々なモノやモノにまつわるストーリーを聞くのも好きですし、ただ眺めているだけでも面白いな、と感じています。

同様に私は旅(旅行)が好きです。また、その際に身につけるモノ、持っていくモノにもとても興味があります。旅という非日常において、何を身につけ、何を選ぶかは、日常同様かそれ以上にその人らしさを表してくれるからです。旅というのは何でも持っていけば良いというものではなく、持ち運べるものにも限度があります。

そこにはその旅の目的であったり、日数、場所によって、自分にとって何が必要で、何が不要かを意識的か無意識かは分からなくても選別する作業が加わります。住み慣れた環境から一歩離れたときに、自分は果たして何が大切で、何が必要で、何が不要か。そのセレクトにその人らしさが現れてきます。それは他人から見れば「何でそんなモノ持っていくの?」というような一見無駄に見えるモノかもしれません。けれど、それがその人にとっては旅に欠かせないモノであり、他の何かを省いたとしても必要なモノだったりします。そこが面白いと思っています。

お話を伺う場所として、下北沢にある「好奇心の森 ダーウィンルーム DARWIN ROOM」の2Fラボの一角をお借りしました。
好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM」

そこで今回から「旅する鞄、靴、時計」と題して、私自身が以前から(その方自身やその方の携わっていることが)気になっていた方に「インタビュー」と称してお近づきになり、その方の活動とコダワリのあるモノにまつわる話を伺いつつ、あわよくばお友だちになってもらおう、という(この辺りは少し本題とズレていますが)シリーズを始めることにしました。

1回目の今回は、現在、日本とブラジルを行き来しながら、JICA/JSTによるSATREPSプロジェクト「フィールドミュージアム構想によるアマゾンの生物多様性保全」における魚類の保全研究、施設開発に携わっている、池田 威秀(いけだ たけひで)さんにお話を伺いました。

目次

池田 威秀(いけだ たけひで)さんってどんな人?

池田 威秀(いけだ たけひで)
1976年生まれ。東京都世田谷区在住。
京都大学野生動物研究センター研究員。SATREPS研究員。研究テーマは「魚の体色の適応的意味に関する研究」。
現在、日本とブラジルを行き来しながら、JICA/JSTによるSATREPSプロジェクト「フィールドミュージアム構想によるアマゾンの生物多様性保全」における魚類の保全研究、施設開発に携わっている。

池田さんと初めてお会いしたのは3年前の2014年。今回お話を伺う場所としてお借りした東京・下北沢にある好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM」の2階ラボにおける恐らく最初のイベントとして開催された「フィールド生物学入門シリーズ」の第一回の講師が池田さんでした。テーマは「アマゾンで魚を見る!」。元々「魚の体色の適応的意味に関する研究」をされている池田さんの研究対象はネオンテトラ。「熱帯魚はなんで派手なの?」という素朴な疑問から始まるお話は興味深く、またその後シリーズ化する「フィールド生物学入門シリーズ」に非常に大きな影響を与えた回だと思っています。

ただ、私にとっては(その後も何かとお付き合いの続く)この「ダーウィンルーム」に時折大きなスーツケースを抱えてヒョコッと現れ、「今ブラジルから帰ってきたところです」とお土産を渡す姿や、同所での別のイベントにおいて「アマゾンにいる池田さんとSkypeで繋がっています」と突然目の前のスクリーンに現れたり、このダーウィンルームの所々で飼育している熱帯のカエルは元々池田さんが飼っていて、ブラジル行っちゃうから預かって代わりに育てている、といった何かよく分からないカエルのお兄さんという印象でした。

私、こういう何やってるのかよく分からない人がとても好きです。

ちなみに私の中での第一印象は、日本人初の8000m 14座完全登頂を達成したプロ登山家である竹内洋岳さん(Google画像検索結果)にもう少し筋肉つけて(あの方は登山に必要な筋肉以外一切付けないので)更に柔らかい表情にしたようなイメージでございます。

基本的には時々このダーウィンルームで顔を合わせることはあっても、お互いに会釈程度でそれ程会話を交わすこともなく、けれど私としては非常に気になっている人でして、池田さんを知る人に話を聞く度に「池田さんのコダワリは面白いですよ」「池田さんのセレクトは独特です」と噂ばかりが耳に入ってきて想像だけが膨らみまして。もうこれは今回の私の企画の第一回目の方としてピッタリなのではないか、と。そこで先日何故か分からないのですがこの場所で「Dr.IKEDA’S AMAZON BAR」なるラウンジ的イベントでマスターをされていた池田さんに「私、池田さんに興味あるんですよ」と誤解を生みそうな口説き方をしまして、今回ようやくお話を伺うことが出来ました。

池田さんは別にアマゾンの密林の中では生活していません。

「多分みなさん、アマゾンに行っているから、僕は森の中で生活しているんだろう、と想像されると思うんです。
でも、実際僕が普段生活しているマナウスって大都市で、街で生活しているので、あまりそうした期待に応えられないかも・・。」

まず最初に池田さんが一言、

「多分みなさん、アマゾンに行っているから、僕は森の中で生活しているんだろう、と想像されると思うんです。でも、実際僕が普段生活しているマナウスって大都市で、街で生活しているので、あまりそうした期待(極地における装備一式のような)には応えられないかも・・。」

はい、私も勘違いしておりました。アマゾンと言えば熱帯雨林で、空港から車で森の中を何十時間、更に船に乗った先に研究所があって、そこで寝泊まりして日々鳥や魚を追いかけているものだとばかり思っていました。ちなみに池田さんが活動されている都市「マナウス」はブラジル北部のアマゾナス州の州都で、近年人口の増加が著しく2017年時点では200万人を超えているそうです。アマゾン観光の中心地でもあり、また工業都市として日本の大企業の工場もある大都市でした。凄い偏見、ごめんなさい。

ちなみに日本からは幾つかのルートがありますが、マナウス直行便の出ているアメリカ合衆国のマイアミ経由をよく利用されるそうです。約24時間。日本を昼間出て(時差12時間)同日の夜にマナウスに着く計算になります。

普段は同じプロジェクトに関わる同僚たちと現地の部屋をシェアして、滞在中はそちらで生活されるそう。一日2千~3千円。一回行くと大体3週間~4週間程度は滞在するそうです。そのため、生活必需品や衣類、領事館などに行く際に必要なジャケットや革靴などは日本に持ち帰るのが大変なので全てその部屋に置いてあるそうです。この辺りの荷物については後で触れます。

池田さんはアマゾンの貴重な自然を守ろうとしている。

池田さんは現在、 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)独立行政法人国際協力機構(JICA)が共同で実施している、SATREPSという開発途上国の研究者が共同で研究を行う3~5年間の研究プログラムでブラジルのマナウスで活動されています。

その中で恩師でもある京都大学野生動物研究センターの幸島司郎教授が代表を務める「『“フィールドミュージアム”構想によるアマゾンの生物多様性保全』プロジェクトに従事されています。

先月28日のTV情熱大陸でアマゾンマナティーの研究者、菊池夢美さんが取り上げられましたが、彼女も同じ京都大学 野生動物研究センターの研究員として池田さんと一緒に活動されています。

地球の陸地面積のたった6%ほどである熱帯雨林には、全生物 種の半分以上が生息していると言われています。特に、アマゾンの熱帯雨林は世界最大で、大変重要な場所として注目されています。 ブラジルのアマゾン中心部に位置するマナウス周辺には特に多様な生態系が存在します。しかし現在、その貴重な生態系が、都市の急速な拡大によって失われており、マナウスの生態系破壊をくい止め、地域社会の持続可能な発展をはかることが、緊急課題となっています。

そこで、ただ単に開発援助をしたり、自然保護だけを訴え続ける、ということではなく、地域住民が自分たちの周りに当たり前のようにある環境の価値に気付き、問題を正しく理解した上で、環境に配慮した持続可能な社会を作るため、この「フィールドミュージアム構想」というプロジェクトが現在進められているそうです。

単なる「箱もの」のミュージアムに「展示物」としての自然が入っているのではなく、地域住民の営みも含めた地域環境全体を一つのミュージアムとして、研究、保全、普及活動を行うことが大切だ、という考え方ですね。地域住民だけでなく、ゆくゆくは世界各地から足を運んでもらえる自然一体型の研究所兼体験型のミュージアムであり、またそれ自体が観光地としてもお金と意識、理解を生むことで保全活動にも繋がっていく、という大がかりなプロジェクトです。ただ、これが成功すれば、世界各地の同様の問題に悩む地域でもこのフィールドミュージアム構想が役に立つかもしれない。その第一歩がこのマナウスで始められています。

池田さんと旅する鞄、靴、時計、そしてモノ。

今回池田さんには、ご自身のブラジルでの活動において愛用するモノやコダワリのあるモノをお持ち頂きました。

さて、今回池田さんには「普段ブラジルに行く際に愛用している鞄や靴、時計、パソコンやカメラなど、旅にまつわるモノを色々と持ってきてください」とお願いしました。旅道具一式となるとデカいスーツケースやリュックに衣類やアメニティグッズ、更に研究用の機材なども含めなければならないので、そうではなくて「どんな旅であっても自分にとってはこれが欠かせない」という視点で見繕って欲しいな、と思ったのです。

そうしたら出てくる、出てくる。池田さんは1976年7月生まれということで、私より2歳年上(学年は1つ上)ということもあり、ハマった、夢中になったモノや時期(年齢)、タイミングが見事に重なるんです。旅に限らず、もうこの人好きだね、こういうの、みたいな、私としても非常に懐かしくてそれだけで白飯3杯はいけるようなモノが続々と出てきて、お話を伺っている内に当初の予定を1時間近くオーバーしてしまいました。ごめんなさい。

ただ、今回は幸いにも池田さんがかなり拘っている方でしたが、私の中では今後お話しさせて頂く方の中には「まったくコダワリ無いんです」という方がいても面白いな、と思っています。意識して拘ってはいないけれど、でも必ず何故か持っていく時計が同じ、とか、思い入れがあるわけじゃないけど楽だからこの靴いつも履いている、とか、聞いてみるとそれなりにストーリーというモノはあったりするものです。その辺りも聞いていけたらいいな、と思っています。

池田さんと旅する鞄(旅鞄) – MYSTERY RANCHのリュック。

MYSTERY RANCHのリュック。

年に3~4回(3~4週間程度ずつ)の頻度でブラジル、マナウスに行かれる池田さんが愛用している鞄はMYSTERY RANCH。これに必要な機材等も含めて全て詰め込んで持っていくそうです。

前述のように衣類やジャケット、革靴などについてはマナウスでシェアして借りている部屋に置きっぱなしのため、基本的に多く(重く)なるのは機材類、そして後述のカメラだそうです。あとは私が印象に残っていたスーツケースなのですが、これは自分の荷物ではなく「ブラジルの友人知人に頼まれた食料やお土産」を入れてブラジルに行き、帰りは「日本の友人知人へのお土産」を詰めて帰ってくるために必要だとのことで、ほぼお土産専用なのだそうです。

日本から米10kgを持ってきて欲しいと頼む知人がいるそうで、正直スーツケースは毎回かなり重いとのこと。往復の飛行機もなるべく費用を低く抑える為に格安航空券で行くため、重量制限に引っかからないのか心配でしたが、その辺りは流石に年に何度も日本とブラジルを往復しているだけあって、マイルも貯まっていてステージも上がっているので問題はないそうです。

池田さんと旅する靴(旅靴) – ここ最近はKEENのJASPER。ただ特にコダワリはなし。

ここ最近はKEENのJASPER(ジャスパー)。

日本ではジーンズにシャツ姿が多い池田さん。それに合わせて靴はスニーカーを履くことが多いそうですが、海外では特にコダワリはないそうです。ただ、現地では川に入るときなどにはサンダルに履き替えることも多いので、なるべく「すぐ脱ぎ履きが出来る」ことが大切とのこと。ただ、その中でここ最近2回続けて購入したので自分の中でも気に入っているのかもしれない、と思っているのがKEENのアウトドアスニーカー、JASPER(ジャスパー)です。

アウトドア用のスニーカーだけあって、アッパーにはスエードを採用(スエードは正しい使い方をすれば登山靴でも採用されることが多いように、撥水効果も期待出来ます。)、ラバーソールはグリップ性もあります。そして何より池田さんの重視するコンフォート性の高さ、ゆったりした足入れ感は確かに魅力的かもしれません。

最新モデルよりも、以前気になっていたモデルが型落ちなどで値段が下がってくるのを狙うことが多いとのこと。

池田さんと旅する時計(旅時計) – デジタルであること。そしてフォントなど配色に一癖あること。

旅時計に限らず、池田さんは「以前欲しくても高くて買えなかったあのデジタル」といったモノが型落ちになって安くなると思わず買い揃えてしまうそう。

続いて旅時計です。もう時計と後述のパソコンの話になると、次から次へとMYSTERY RANCHのリュックから出てきます。ちなみにこの日腕に付けていたのはSII(セイコーインスツルメンツ)のウェアラブル端末の走りでもある「RaputerPro(ラピュータプロ)」。普通に動いてました。

いきなり手首から外して「普通に動いている」SIIのRuputerPro。既に20年前のデジタル時計です。

1998年6月10日発売、16bit CPUを搭載し、独自OSでもある「W-PS-DOS」を採用しております。

38.4Kbpsの赤外線通信ポートを装備し、『Ruputer』どうしやASK対応のほかのPDA端末とのデータのやり取りが可能。また、付属の『PCドッキングステーション DSー10』とWindows95用のソフトウェアを使うことで、パソコンとのデータリンクやアプリケーションのインストールもできるという。付属ソフトウェアは、ファイル管理ソフト『Ruputer PC Filer』、設定ツールソフト『Ruputer PC Tool』、PIMソフト『Ruputer PC PIM』の3種類。オプションの『Ruputer PIM for Microsoft Outlook 97、Microsoft Schedule+ Ver.7.0、Lotus Organizer97』を利用すれば、マイクロソフト社の『Microsoft Outlook 97』や『Microsoft Schedule+ Ver.7.0』、ロータス社の『Lotus Organaizer97』といったPIMソフトとのリンクが可能になる。

もう今考えると妙に無駄な機能が詰まっているような気がしなくもないですが、それが良いんです。もうこの項目に太字部分が多くなっていることからして、私熱く語りたくなっていることがお分かりかと思います。ちなみにスマートウォッチ系では今は亡きPebbleの初代Kickstarterバージョンもお持ちでした。

初代Pebble。私としては最もスマートウォッチらしいスマートウォッチだと思っています。バンドが切れてしまったので別バンドで使われているそう。

私がこの日「反応してくれたら嬉しいなぁ」と期待しつつPebble 2を腕にしていたところ、即座に気付いてくださりちょっと嬉しかったくらい。ちなみにApple Watchも一応持っているそうです。ここでも購入の大きな基準は前述のように「「以前欲しくても高くて買えなかったあのデジタル」といったモノが型落ちになって安くなっている」だそうです。

ただ、闇雲に安いからといって買っている訳ではなく、先ほどのRuputerProのように、池田さん、基本的に物持ち良いんです。しっかり日々使っているし、飽きても捨てずに使い回しているので、結果として長持ちしているんですね。更に自分の中で好みがハッキリしているので、服装含めてブレがないんです。なので、10年前だろうと20年前だろうと、動く、着られるものであれば、新しく揃えた服装としっかり溶け込む自然さを持っている。これは素晴らしいと思いました。

デジタルウォッチに限らず、突然自分の中でレトロブームが来てモノ単体で買い集めて服や自分自身に合わせようとしても無理がどこかに出るんです。けれど10年20年スタイルが変わらず、けれど止まっている訳ではなくて、服や靴、時計に興味が無いわけでもなく、しっかり着古した後で新しいものをまた買い足す。

世の中シンプルライフだなんだと話題になったりもしましたが、正直池田さんの所有しているモノの絶対量は全くシンプルライフとは対極です。けれどモノに溢れてしまって、モノが主体になっている、ということがないのは、池田さん全体から醸し出されるこうした雰囲気と、その選択の基準に依るところが大きいのかな、と思いました。

ちなみに最近ブラジルに持っていく時計は「SUUNTO VECTOR」だそうです。

ちなみに最近ブラジルに持っていくのは「SUUNTO VECTOR」とのこと。ただ、配色的には上の黒よりはもう少し差し色が入った一癖あるものの方がお好きだそうです。

また、一緒に活動されている研究者や同僚、知人などは「PRO TREK」が多いそうです。

池田さんと旅するパソコン(旅PC) – MacBook Proを日常でもブラジルでも。長年のMacユーザー。

自宅でも出先でもブラジルでも、愛用するのはAppleのMacBook Pro。

池田さん愛用のパソコンはAppleのMacBook Pro。数年前(2014年?)のモデルだそうです。普段から自宅でも外付けの液晶モニターに繋ぎ、また出先でも突然仕事の修正箇所の連絡が来て直さなければならなかったりするので、結局普段から常に持ち歩いているそうです。ブラジル含め海外にもこのMacBookを持っていくとか。

シールは元々は傷防止の為に貼っていたそうですが、その内色々と周りからも貼られるようになってきて、気がつけばそこら中にシールが貼ってある状態になっているそうです。

この日、パソコンに限らず色々な話を伺ったのですが、例えば前述の腕時計の話の際に出てくる「あの時計が欲しかった」「あの時計が好きだった」といった話題になる度にすぐにMacBookを取り出して調べて見せてくれました。趣味の話でもありますし、かなりの部分でその辺りの認識は共通しているため、その気持ちとてもよく分かります。私もやると思います。

すぐにその場で検索して見せてくれるアクションの速さは流石です。

ただ、池田さん、パソコン好きなんですよ。まぁ先ほどのRuputerProなどを見ていても分かるのですが。「僕は高校生の頃初めて買って貰ったのがAppleだったので」ということで25年近くの長年のAppleユーザーではあるのですが、お話を伺っている途中で突然「でも実はこれ、お気に入りなんです。」と出してきたのが、

往年の名機「Libretto 70」。大学の論文はこれで書いていたそうです。ちなみに勿論今も「動きます。

往年の名機「Libretto 70」。大学の論文はこれで書いていたそうです。ちなみに勿論今も「動きます。」発売は1997年10月29日。Windows 95を搭載した世界最小のミニノートパソコンとして「MMXテクノロジPentium 120MHz」を積んだ東芝の名作です。

ちなみに当時私は父が購入したオリベッティ社のEchos 20Cからオリベッティ社のノートパソコンにハマり、夢中でQuaderno 33を探していた頃でした。懐かしいなぁ。

そして、更に池田さんの活躍は続きます。「これ、載せて良いのか分かりませんが」と何故か今日お借りした会場であるダーウィンルームのラボの奥の方に行ったかと思ったら、持ってきたのがこちら。

HPのネットブック HP mini 1000。

何故かHPのネットブックにお馴染み林檎シールが貼ってあるので「相当Apple好きなんだなぁ」くらいに考えていたら、

しっかりMac OS入れちゃってます。

当時、薄型のMacBookがなくて、どうしても薄くて軽いMacBookが欲しい!と考えて辿り着いたのが、ネットで数多の情報が出ているHP miniにMacOSを入れる方法。グレーかブラックかはともかくとして、とりあえずこういうことをしてしまいたくなる時点でやっぱり好きなんだと思います。楽しいじゃないですか。理解されにくい世界ではありますが。

ちなみに、ブラジルに持っていっている訳ではありませんが、

TRG Productsが発売していたPalm互換PDA「TRGPro」。こちらも現役です。

私も大好きだったPalm。そのTRGproが普通に動いていました。先ほどから「普通に」連呼していますが、これも15年以上前のデジタルガジェットです。

池田さんと旅するスマートフォン(旅スマホ) – AndroidのSIMフリー端末(FREETEL SAMURAI 極2)。

Apple、Mac好きの池田さん。スマートフォンもてっきりAppleのiPhoneだろうと思っていたのですが、「Androidです。」とのこと。でもよく考えてみると、前述の様々なPCのように、恐らく色々細かい部分まで弄れたり、ちょっとギミック的に面白いのが好きなんだろうなと勝手に予想。ちなみに普段使いはiPhoneのようで、取り出されたのはiPhone 6。元々は5sを使っていたのですが、6を知人からもらったとので使われているそうです。

普段使いはiPhone 6だそうです。ただ、SIMフリーではないので、海外では使っていないそうです。

何故か手元にiPhone 5sが5台近くあったりとよく訳の分からない池田さんですが、この6も前述のように知人からもらったものの、SIMロック解除は出来ない(SIMロック解除は6sから)タイプだそうです。そのためブラジルでは使うことが出来ず、あくまで日本国内での使用のみ。

ちなみにブラジルで使っているのは、SIMフリースマートフォンのFREETEL SAMURAI 極2だそうです(当日は私がお願いするのを忘れてしまったため、持ってこられていませんでした。ごめんなさい。)

池田さん、スマートフォンに限らず頻繁に最新モデルに買い換える訳ではないので、このスマートフォンも不便を感じるまでは長く愛用されるのではないか、と思います。

現地ではSIMを購入。ただ、年に何回もブラジルには行くため、その度に買い換えるのではなく、前回買ったSIMを更新しながら使い続けるそうです。

池田さんと旅するカメラ(旅カメラ) – PENTAX MX-1とK-30。アマゾンでの一番の敵は湿気。

カメラはPENTAX MX-1K-30。ペンタックス好きだそうです。

カメラも色々お持ちなのですが、基本的にペンタックス好きとのこと。その中でブラジルに持っていくカメラは上記の2つ。MX-1K-30だそうです。

気軽に持ち歩け、接写もいけることから普段よく使うのはこちらのMX-1。

ただ、ブラジルの雨とアマゾンの湿気はカメラにとっては天敵。その点重く嵩張るものの、K-30の安心感は大きいそうです。

アマゾンでの撮影においては接写が多いのと、荷物の中で重いのがどうしても一眼レフカメラになってしまうので、なるべくならMX-1だけで動き回りたいそうです。ただ、その時に怖いのがブラジルの雨とアマゾンの湿気。基本的には部屋では防湿対策はしているそうですが、それでも肝心な時に写真が撮れないのは困るので、その点安心なK-30の出番もやはり出てくるそうです。

また、他にも前述のプロジェクト「フィールドミュージアム構想」において、例えばVR技術を使ったアマゾンの体験プログラムのようなモノも考えているため、ドローンや水中カメラなども積極的にテストしているそうです。アマゾンの自然環境に興味を持った世界中の人すべてが現地に足を運んでしまうと、現地の生態系への影響が心配です。また誰もが気軽にブラジルまで足を運べる訳ではありません。そうした中、VR技術なども含めたバーチャルでのアマゾン体験なども出来るようになってくると、またそれは貴重な体験になってくるのではないか、と思います。

池田さんと旅する財布(旅財布) – とにかく一番は「お金を持っていると思われないこと」

なんだよ、旅財布って、とこじつけのように感じられた方もいるかもしれませんが、個人的には結構これ重要な要素だと思っています。旅での財布って特に海外だと何を選ぶか、何を持ち歩くのか、ってかなり重要です。私自身まだ定まっていないくらいですが、少なくとも日本でお気に入りで使っている長財布は持ち歩きません。

池田さんの旅財布はかなり前にかって既に使用感のだいぶ出たPORTERの財布でした。

前述の「旅時計」でもそうですが、私の知り合いでフランス旅行の際に普通に日本にいるときと同じロレックスの時計をしていたら、空港からホテルに向かうタクシーの中で、ドライバーに「今の内にその腕にしている時計は外したほうが良い」とアドバイスされたそうです。一目で高いと分かるようなものを身につけていると、フランスのような先進国でも犯罪のリスクが上がります。

もちろん泊まるホテルや移動手段などによってもセキュリティは変わってきますが、それでも日本と同じ感覚でいると危ないことは多々あります。海外でトラブルに遭う人って、何かしらそういうオーラを漂わせているようです。

ということで、私も海外に行く際にはお金の出し入れや取扱いには注意しているのですが、池田さんが愛用しているのは上記の写真のPORTERの財布だそうです。かなり使い込んでいるので、「あまりお金持ってなさそうに見える」のがポイントだそうです。

普段マナウスで生活している時にもこの財布をポケットに入れて歩いているとのこと。

ちなみに、マナウスですが、200万人を超える大都市ですが、治安はもちろん「悪い」です。実際、今年の1月には池田さんの調査地に行く途中の道路沿いにある刑務所で暴動があり、死者や脱走者も大量に出ているそうです。

報道によると,1月1日(日)の夜,マナウス~ボアビスタ間を繋ぐ国道174号線のマナウスから8km地点の刑務所(Complexo
Penitenciário Anísio Jobim)で囚人による暴動が発生し,人質を取り立てこもる事件が発生しております。また,混乱に乗じ多数の囚人が脱獄しております。これまで脱獄犯のうち20名は再逮捕されておりますが,まだ少なくない数の脱獄犯が逃亡中の模様であるところ,現在,軍警察が一体となって捜査を進めているとのことです。(※12月2日に集団脱獄事件が発生した同じ刑務所:治安情報発出済)

また、実際に池田さんが通う研究所に出入りする人間は「高いパソコンを持ち歩いている」と認識されているそうで、行き帰りに強盗に遭う人も多いとか。池田さんは今のところそうした人為的なトラブルには一度も遭っていないそうです。(ただ、体調はあまり崩さないものの、寄生虫や病気(細菌性赤痢)といったトラブルには遭っているそうです。)池田さんは前述のような何か「トラブル(但し人が絡むもの)に遭わない雰囲気」のようなものを持っているのかもしれません。

財布の中にはブラジルのSIMとピン、小銭が入っていました。

池田さんと旅するノート(旅ノート) – ブラジルの測量野帳?子どもたちにも愛用されているノート。

普段池田さんはブラジルではどんなノートを使い、日々の研究などを書き留めているのでしょうか。ちなみに研究者のスタンダードはやはりコクヨの測量野帳だそうです。

ブラジルの子どもたちにも愛用されているという緑のノート。大きさも何種類かあるそうです。

池田さん「海外の文房具も好きなんです。日本にはないような派手な色使いだったり、安っぽい紙だったりするので。

ブラジルのノートは大抵ハードカバー?で原色使いのものが多くて気に入っています。

研究者のスタンダードってコクヨの野帳だったりするんですけど、僕は天の邪鬼なんでこっち使ってます。
水に濡れるとすぐダメになるんですけど、そんなとこも愛せます。

打ち合わせのメモとか、観察したものとか、ちょっとした思いつきとか、とにかくできるだけ何でも書こうとは思っています。」

防水性はないものの、何でもとにかく書き留めておくのに使いやすいとのこと。

原色系や鮮やかな色が好きなのは今回のその他のセレクト同様、測量野帳を使わない天邪鬼感と合わせて池田さんらしいところでもあります。

池田さん「筆記具はボールペンですね。昔、そう教えられたもので。
消せないことが大事だそうですが、確かにそんな気もします。

この辺、特にこだわりはありません。一時期凝ったこともありますが、ぼくはペンを失くすことが非常に多いので、
大事なペンほど使いません。

情報量が多いと賢そうに見えるので(笑)、なるべく細字のボールペン(0.35とか)で小さく書き込みたいと思っているのですが、なかなかうまくいきません。」

ボールペンでぎっしり書かれて、少しボロボロになってきているノート、いつか是非見せて欲しいなぁ、と思っています。

池田さんの旅に欠かせないモノ(旅モノ) – 折りたたみ式ソーラーパネル充電器や防水袋、Nintendo switchなど。

冒頭でも少し触れましたが、他の人からすれば「何でそんなモノ持っていっているの?」と思うようなものが、意外とその人にとっては欠かせないものだったりします。ここにもその人らしさが現れていて面白いなぁ、といつも感じています。

ちなみに私の欠かせないモノは、以前も書きましたが「藍染めヘンプのふんどし」「藍染めヘンプの安眠マスク」「アウトラスト素材の腹巻き」です。

[1441-201706] 私が海外に必ず持っていくモノ。私の旅に欠かせないモノ。

2017.06.08

池田さんにも伺ってみたところ、次のモノを挙げられました。

一つ目がモバイルバッテリーや充電器などでお馴染み、RAVPower社の折りたたみ式ソーラーパネル充電器です。

時々電気の使えない場所に行かなければならないこともあるので、そうしたときにソーラーチャージャーは便利だそうです。ブラジルは突然の雨があるので、それだけは注意が必要ですが、晴れた日であればタブレット程度であれば充分に充電も可能ですし、また折りたためばそれ程嵩張らないのも魅力。最近は日本国内でも非常時に備えてソーラー発電のものは手元に置いておきたかったので重宝しているそうです。

アウトドアなどで衣類などを入れるのにも重宝する防水袋。

続いて登山などアウトドアなどで衣類などが濡れることを防ぐためにも便利な防水用の袋です。

ただ、池田さんの場合には衣類は基本的に向こうのシェアして借りている部屋に置いてありますし、普段もTシャツくらいしか着ないため、服が濡れることを防ぐ、というよりも、ここで挙げたようなデジタル機器全般などの防水のために、まずはこの防水袋に入れた上でリュックに入れているそうです。

基本的にリュック用の防水カバーはあまり信頼していないそうで、リュックは濡れても構わないし、中まで水が入ってきても乾かせば良いので、それよりも中に入っている電子機器をしっかりそれぞれに防水袋でカバーしたいそうです。

ちなみに紫外線対策はどうしているのか、も伺ったのですが、

高所登山用のサングラスを愛用。ただ、それ以外は特に紫外線対策はされていないそうです。

女性の研究員は毎日念入りに紫外線対策などをされているそうですが、それでも雨と湿気でかなり苦労されているそうです。池田さんは割り切って、高所登山用のサングラスのみを愛用。他に特に紫外線対策はされていないそうです。

また、今回はお持ちではなかったのですが、Nintendo Switchは発売日当日に購入されたそうです。

ブラジル滞在中は夜など特にやることのない時間や待ち時間も長いので、ゲームは欠かせないそうです。ゲームウォッチやゲームボーイから始まって、主要なゲームはほぼ試してこられたゲーマーでもある池田さん。ちなみに読書に関しては電子書籍ではなく紙の書籍だそうです。ただ、読書はそれなりに気力があるときでないと集中出来ないので、ゲームを楽しむことが多いとのことでした。

物持ちの良さと自分のスタイルを見極め、モノと細く長く付き合っていく姿勢が素敵です。

今度は是非インタビューではなく、普通の友人同士の趣味ネタとして大いに盛り上がりましょう。

今回の企画を考えた時に、一番の不安は「旅モノ」からその人自身やその人のスタイルの魅力を果たして自分にうまくまとめることが出来るだろうか、ということでした。自分の好みの世界を暑く書くだけであれば散々やってきていますが、そこに他の人が入ってくれば別です。いい加減なことは書けません。

そうした中、果たしてどれだけ伝えられたかはまだ心配ではありますが、今回お話を伺った池田さん、やはり非常に面白い魅力的な方でした。

今の活動(仕事)に至るまでの経歴(過程)の話など、ここでは書き切れていない部分も多々ありますが、モノとの付き合い方を通して感じた、池田さんの「自分のスタイルを見極め、モノと細く長く付き合っていく」姿勢にはとても感銘を受けました。先ほども書きましたが、池田さん、基本的に物持ちが良いんですね。しっかり日々使っているし、飽きても捨てずに使い回しているので、結果として長持ちする。自分の中で好みがハッキリしているので、服装含めてブレがない。なので、10年前だろうと20年前だろうと、動く、着られるものであれば、新しく揃えた服装としっかり溶け込む自然さを持っている。これは素晴らしいと思いました。

私も使い回されて本来の良さが失われてきているように感じ始めている「ライフスタイル」という言葉をテーマにしていますが、実際にそうした一時的な言葉とそれに付随するスタイルと呼ばれるものの流行とは全く対極のところに池田さんはいらっしゃるな、と思いました。これは池田さんの何がそうさせているのか、もしくは20年近いブラジルと日本での活動の中で育まれてきたものなのか。それはまだ付き合いの浅い私に分かるものではありませんが、池田さんの大きな魅力だと思っています。

今度はインタビューではなく、普通の友人同士の趣味ネタとして大いに盛り上がれたらいいな、と思いました。

池田さん、貴重なお時間をありがとうございます。

今回場所をお借りした「好奇心の森 ダーウィンルーム DARWIN ROOM」では・・。

お話を伺う場所として、下北沢にある「好奇心の森 ダーウィンルーム DARWIN ROOM」の2Fラボの一角をお借りしました。
好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM」

今回は、池田さんと初めて出会った会場でもあり、また普段から夫婦そろってお世話になっている、下北沢にある好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM」の2階ラボの一角を使わせて頂きました。

好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM」は、教養の再生(LIBERAL ARTS LAB)を理念に、選りすぐりの古書と動物剥製などの標本や、研究生活に便利な道具の販売と、専門家を招いたリベラルアーツ・カフェを行うユニークなショップ&ラボです。

こちらでは2階ラボにおいて、コンスタントに様々なテーマでイベントが開催されています。この夏もちょうど今回の文章とも関係するような興味深い内容のイベントが開催されますので、合わせてご紹介させて頂きたいと思います。

まずは7月28日(金)19:30~。旅行エッセイストの森優子さんによる「転ばぬ先の海外旅行安全講座」が開催されます。

森優子さんのお話は大変面白いです。ちょうど長期休みに入り、これから海外に旅行で行かれる方の前準備として是非オススメです。ちなみに森さんは旅行歴30年でドロボーに遭ったことも下痢したこともないそうです。そのコツについてお話ししてくださいます。

続いて8月5日(土)19:00~。今回お話を伺った池田 威秀さんと同じ京都大学野生動物研究センターに所属し、先ほどご紹介したJICA/JST SATREPSプロジェクトでマナティー研究を担当されている菊池 夢美さんにお話を伺う「第15回 フィールド生物学入門」が開かれます。

ちなみに第1回が池田 威秀さんでした。現地の映像と共にアマゾンマナティーの生態について是非興味のある方はご参加下さい。

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当ブログの「靴のお手入れ」と「選び方」が一冊の電子書籍になりました。

2014年4月から当ブログにて公開してきた200以上の「靴のお手入れ」と「靴の選び方」に関する文章をベースに加筆・修正を行い(実際にはほとんど書き直しました)、この度電子書籍として出版しました。 Kindle端末がなくても、お使いのiPhoneやiPad、Androidスマートフォンでも読むことが可能です。

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2016.03.03

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