[0174-201404] 靴屋だった私が人気のスワールトゥをビジネスに薦めない理由。

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スワールトゥ

スワールトゥはファッションシューズです。ファッションに興味があって、ちゃんとお手入れ出来て、この靴の長所と短所を分かった上で、それでも履くというのなら構いませんが、興味のない人がデザインだけで中途半端に手を出すと火傷します

スワールトゥってこんなデザインの靴

10年以上前にロングノーズが流行った際に、如何に足を長く、また細く見せるかという理由から考案されたデザインの一つ。

で、何故私が薦めないか、というと、履き方や歩き方とお手入れに気を遣わないと見るも無惨な靴になるからです。そもそも靴なんかに金かけてられるか、履き潰すもの、なんて考えている人が大半の世の中では、これほど汚く見えやすい靴はないかもしれません。

色々と理由は出てくるのと思うのですが、ここでは2つ。

スワールトゥ自体が比較的安価な靴に多い。

スワールトゥは若者向け、と考えられていること、またデザイン上分かりやすいことから、比較的安価な靴のデザインとして採用されることが多いです。そして、この価格帯は、安価に仕上げるために、革の表面にガラス仕上げと呼ばれる樹脂でコーティングしたものが多い。このガラス革にも勿論良さはあるのですが、反面皺が目立ちやすかったり、一度傷が入ると取れない、と言った欠点があります。

[0248-201406] 馬革と牛革。というより、コードバンとガラス仕上げのステアについての色々。 | Life Style Image

そもそもサイズが合っていない。

革靴にそもそも興味の無い人、足元見ると分かります。お手入れしてない以前に、そもそもサイズが全く合ってない。大抵大きすぎです。スニーカー感覚でサイズを選ぶので、1.5~2センチは違うことも多いです。で、ぶかぶかで履くことに慣れている方の歩き方って、スリッパ履いて歩く時の歩き方に似てくるんですね。これがまた革靴と相性が悪い。なので、

つま先長い(捨て寸大きい) + サイズ大きい = 目も当てられません。

汚い履き皺が必要以上に入り、更にサイズが大きいためにつま先がそこら中にぶつかってボロボロ。傷が入ってもそもそも靴に興味がないのでお手入れしない。だからあっという間に朽ち果てていく。

お店に並んでいる時の靴がなまじ綺麗なだけに、その落差に益々履き潰されていく。散々です。まぁ、お手入れしたくてもガラス靴は耐久性はあっても削れた部分の補色がしづらいので、難しいのですが。

デザイン上の長所が、靴に興味がない人には思わぬ短所になってしまう。

で、冒頭の「ファッションシューズ」に戻るのです。何故ファッションか。起源とかそういう点から考えてもいいのですが、ひとまずここでは単純な点。

デザイン上、まわりの人の視線がつま先に集まりやすい。

そりゃ、そうです。その為のデザインなんですから。
まぁ、つま先が長い靴はだいたいそうなんですが、スワールトゥは細く、長く見せるデザインのために、特に目立ちやすいんです。

つま先が目立つ→つま先の傷や汚れを隠しにくい→そもそもお手入れしない→

敢えて汚いつま先を目立たせて印象づける必要がビジネスにありますか?

手間を掛けたくない人が、手間のかかりやすい、弱点が目に見えやすい靴を敢えて選ぶ必要がありますか?

スワールトゥに限らず、必要以上につま先が長い靴は、ぶつけやすく、また日本人の歩き方(これについてはまた)だと傷や汚い皺が入りやすい。しかも目立つ。だからどんなデザインか覚えてないけど、魔法使いの靴だの、トンガリ靴だの言われてしまう。

それだけ印象に残りやすい靴なんです。

ということは、うまく見せれば非常に効果的なデザインでもあるのですが、その分常日頃からお手入れやそのための意識が欠かせません。

それなりに気を遣わないとファッションなんて出来ません。お洒落はやせ我慢なんて言葉もありましたが、ファッション性を重視する靴を履く以上、靴にもそれなりに気を配らないといけなくなってしまう。

安価なスワールトゥって、ビジネス用の履き潰しに最も向いていない靴なんじゃないかと思います。

だから、ファッションで履いて下さい。その特性を理解した上で。活かすための努力を惜しまないのであれば、これはこれで面白い靴だと思います。

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2016.03.03

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